スターの死


Off The Wall

Off The Wall


「Off the Wall」を聴きながら書いてる。不謹慎だけど、死んだばかりの人間の若かりし頃の声って、艶っぽく聴こえてしまうものだ。


マイケル・ジャクソンが亡くなったのにはショックを受けた。
とはいえ74年生まれで田舎育ちの私は、映画「ラビリンス」('86)でデヴィッド・ボウイに一目惚れするまで「洋楽」を意識したことがなかったので、マイケルがブレイクした時を知らないし、テレビで観た記憶もない(ちなみにちょっと時代が下るけど、音楽番組でやたら遭遇したガイジンといえばピート・バーンズ、というかデッドオアアライヴ。夜ヒットで股をひも?でこすっていた)。でも曲もプロモも知っていた。どこで聴いたんだろう?


私がもの心ついたときに売れていた人たちは、自分より12〜15歳ほど上、60年前後の生まれが多い。10代後半から20代前半の頃は、同世代に加えて、そのくらいの世代の人ともつきあい散らかしていた。ある時ふと、子どもの頃にスターだった世代にこだわりがあるのかな?と思いついて、可笑しくなった。マイケルはその世代の上限に当たる。彼は老衰で亡くなったわけじゃないだろうけど、自分が歳をとるのは勿論、そういう人たちが死ぬ時が来るんだ、と思った。