スパイダーマン3


ユナイテッド・シネマとしまえんにて。
ウィンブルシート(作品の音響に合わせて振動するシート)を取ってもらい、サーティワンアイス片手に観賞。予告編の際からブルブルする。すぐに身体が慣れてしまうのが却って快適だった。腰にいいような気がする。


オープニングのかっこよさは「2」ほどじゃなかったけど、本編は面白かった。同行者いわく「脚本家8人くらいで書いたのかと思った」。つまり何でもアリだった。


サンドマン」がトーマス・ヘイデン・チャーチだったなんて!見慣れた顔だと思いつつ、エンドクレジットまでそうと気付かなかった。私にとっては彼はいつまでも「ジャングル・ジョージ」のヨワヨワ坊ちゃんなのに。「ジョージ」では、ブレンダン・フレイザーがデカすぎて、隣の彼が小さく見えてたとしても、どうやってあの身体、作ったんだろう?



役者の変化といえばもうひとつ、ジェームズ・フランコが登場した際、あまりにも老けて見えたので驚いた。これまでは、初々しさがある彼に入れ込む楽しさもあったのに、少年隊の人みたくなってて、どうしようと思ってしまった。その後はまあ、挽回してたけど。



映画全体からは、へんな言い様だけど、「ザ・NY」という印象を受けた。
MJがゆく歩道の人の多さ、現金輸送車に吸い寄せられるように現れる悪人。そして登場人物は皆、皆ひとりぼっちだ。黒スパイダーの威力を得たピーターがクラブで踊ると、皆が拍手喝采しその場は一体となるが、次の瞬間には、もうそれぞれの方を向いてる。
でも映画はまぼろしだから、最後には、近しい人々の間に繋がりが生まれて終わる。


冒頭、MJとピーターは、ウェブで作ったハンモックでデートしている。仰向けになり星空を見上げる二人。両手を頭の後ろに組んだピーターの隣で、MJは片手しか組めないから、もう片方の腕は下ろしている。ピーターって、こんなふうに常にちょこっと、こっちが気を遣わなきゃならない男だ。
ワルくなった彼が大家さんの娘に「クッキー、ナッツのも焼いて」(だかなんだか)ってのが笑えた。そんな欲望って。