宇宙で聴く歌は


先日リス・エヴァンスが出てる「ヒューマン・ネイチュア」(ASIN:B00006HBFG)にちょっと触れたけど(リス演じる男は、類人猿として育ったが、やたら礼儀作法を重んじる博士に拾われ、人間としての教育を受ける。ちなみにパトリシア・アークエット演じる毛深女の少女時代をやってるのがヒラリー・ダフ!)、これ、私にはどうも後味のわるい話で…


こういう「教育」(又は文化格差)モノにも色々あって、私なんかは、キレイごとだろうと、ハッピー系のほうがいいなあと思ってしまう。その最高峰は、こういう役を演じるために生まれてきたブレンダン・フレイザーの「原始のマン」「タイムトラベラー」あたりなわけだけど、他にも「Mr.アンドロイド('87)」とか、面白い。レンタル屋にあまり置いてないんで、ビデオ買って持ってる。
監督は「マドンナのスーザンを探して」「私のパパはマフィアのドン」「シー・デビル」などのスーザン・シーデルマン。全部大好き、「シー・デビル」のメリル・ストリープのピンク御殿、いいよなあ。


カタブツな博士が発明した、彼そっくりのアンドロイド・ユリシーズ(この二役を演じるのがジョン・マルコヴィッチ)。宇宙探査のために作られたんだけど、教育係のフランキー(アン・マグナソン)に預けられている間にloveを覚えてしまい、一人っきりで宇宙に行くなんてイヤだ!と悩みはじめる…という話。

物を知らないアンドロイドを演じればそりゃあ誰であれキュートに見えるもんですが、このジョン・マルコヴィッチ、浅黒くて背が高くて金髪フサフサ(!)で動作がぎこちない→下着のマネキンみたい…(右画像)。彼のフィルモグラフィー中でも結構異色作なんじゃないかな。オレンジのつなぎ、タキシード、博士のほうは眼鏡に白衣姿なんかも見られるんで、ファンには嬉しいかも。ちなみに同年の出演作には「天才子役・クリスチャン・ベール」と共演した「太陽の帝国」が。
監督が女性だから…という見方はあまりしたくないけど、女性同士の会話シーンが多くて、見てて楽しいです。主人公?のフランキーはいわゆる当時のキャリアウーマン(華麗なスーツの数々が時代を感じさせる)なのですが、ダンナとうまくいかない妹が転がり込んできたあげく、アンドロイドのユリシーズとセックスしてしまって、今までにないほど良かった!とか、部屋のインテリアも原色がふんだんに使われてて、これは時代もあるけど、この監督さんの作風そのままというかんじ。


映画において、宇宙で流れる曲というと、「スペース・カウボーイ」(ASIN:B00006AFZJ)の「Fly Me to the Moon」(パタリロだね(笑))がやはり印象的だけど、「Mr.アンドロイド」のラスト、宇宙の映像(チープで可笑しい)とともに流れるのはタートルズの「Happy Together」。マルコヴィッチ扮するアンドロイドが研究所を抜け出して、初めて外に出るときにも流れるんで、この映画では結構カナメの曲。
他愛ないおハナシですが、最後どうなるか気になる方は、探して観てみよう…