漫画文庫


先日、「達人が選ぶ女性のためのまんが文庫100」というのが出たようです。
ガイド本の類はどちらかというと苦手なのですが、萩尾望都×清水玲子の「美少年」対談というのも面白そうだし、買ってみようかな…
(選者の一人である)夢枕獏は、「萩尾望都の「11人いる!」がキッカケで少女マンガにのめりこんだ」そう。彼女の名作「アメリカン・パイ」が収録されている、文藝春秋夢枕獏 少女マンガ館」はアンソロジーとしてかなりお薦め。
文春文庫の漫画アンソロジーは面白いものが多い(たとえば、山上たつひこの作品はこんなカンジでアンソロジーに収録されている)。私もいくつか持ってます。文藝春秋のサイトに掲載されている「文春文庫三十年史」というコラムが、そのへんにちょっと触れてます。


今でいう「漫画文庫」が出始めたのは90年代初頭、私が高校〜大学生あたりのころ。ひとまず「過去の名作」から…というかんじだったので、どの作品が文庫化されるか、結構興味があったものです。
(そのへんの経緯は、コチラの「漫画に関する用語集」下段に簡潔にまとめられています。リミックス版に単行本未収録作品が入ってることがある、というの知らなかった。今度からチェックしてみよう)
私は漫画はできれば新書版で読みたい派。文庫の場合、出版社によっては「なんだこりゃ」という装丁にされてしまったり、初出が載ってなかったりするし、巻末広告やオマケコーナーなんかを味わいたいから。
あと、古い作品の場合、今じゃ禁止用語になってしまった部分が変更されてるため(その他、からかい語としての「エイズ」→「病気」なんてのも)、意味が通じなくなってたり。替えた方がいいのかなーとも思うけど、私自身は当時のままで読みたい。パタリロなんかは、これは文庫化の際じゃなくて途中の版からなんだけど、一話まるまる削除されてるのもあります。
(ちょっと違うけど、有名なものとして、西谷祥子の「気がちがい荘の住人たち」はそりゃあ復刻できないという話→コチラに画像が。もともとは間の「が」もなかったみたい)


アンソロジーといえば、「80年代のりぼん」短編アンソロジーを自分で作ってみるという話、してたんだけど…
講談社は「なかよし」の「読み切り傑作選」「ホラー傑作選」(両方買っちゃったよ)、発表時の版元またがったこんなのも出してるのに、集英社はちっともしてくれないもんだから。
収録作の候補はありすぎるほどあるけど、それはまた今度書こう…
それにしても、90年代以降、少女漫画は長期連載がほんとに多くなった。読んでみようかなーと思っても、気軽に手が出せない。
私は短編大好きなので、漫画家さんにはどんどん読み切りを描いてほしいです。