デヴィッド・ヨハンセンを観る・その3「3人のゴースト」


その1その2に続く3作目は「3人のゴースト」('88/ASIN:B00005QWB5)。ディケンズの「クリスマス・キャロル」が原作なので完全に季節ハズレなのですが、彼の演じる「過去のゴースト」がタクシー運転手として登場するから、前回の「のるかそるか」とつながってるってことで…


スクルージを演じるのはビル・マーレイ。テレビ局の若社長で、クリスマス・イブの生番組を製作中。「ネズミにトナカイの角を糊づけしても、とれてしまって…」と嘆くスタッフに「ホチキスで留めておけ!」と言い捨てるようなヒドイやつ。しかし彼が遭遇する「過去のゴースト」「現在のゴースト」はどちらもかなり暴力的(笑)で、結局ふりまわされちゃう。
ヨハンセンはグラム系といってもいいようなメイクで、葉巻吸いながら、いつもの声で登場します。昔の母親を見て涙を流すスクルージに渡すハンカチが、赤い水玉ってのがカワイイ。
この二人が並ぶと、ビル・マーレイのほうがかなり大きい。チェビー・チェイスとこの人がデカイってのは、いつも違和感を感じる…


ちなみにこの映画の見所のひとつは、冒頭、マーレイが弟と街に出るシーン。ストリートミュージシャンとして、マイルス・デイビス、デビッド・サンボーン、ラリー・カールトンが演奏しています。でもスクルージ(マーレイ)は一言「うるさいな、さっさとくたばれ」…それでもクールに演奏してるのが可笑しい。
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