週末の記録



損保ジャパン東郷青児美術館にて「<遊ぶ>シュルレアリスム」展。
煩いほどの「解説」が、その情熱や信念からして「いい先生」って感じで、楽しく観て回る。ヤン・シュヴァンクマイエルの「怪談」挿絵や、マックス・エルンストの「石化した森」なんてのがやっぱり好き。全然知らなかった、日本人女性によるコラージュ作品なども面白い。
それにしても、展覧会で「シュルレアリスム」に触れると、ああいう形で「自由」を表すには「一般的」なものを根っこに使うしかないのかなと思う。例えば「女」が出てくる時、そのイメージはどれも大差ないものだし、「男」は出てこないし。あるいはそういう「分かりやすい」ものが残っているってことなのかな。


たばこと塩の博物館にて、休館を前にした「渋谷・公園通り たばこと塩の博物館物語 〜35年の感謝をこめて〜」展。
大蔵省専売局が始めた煙草関連の収集事業の歴史を辿りながら、コレクションの数々を展示するもの。博物館設立の元となる、全国を廻った「たばこ展覧会」の松坂屋名古屋店での様子を捉えた写真が楽しかった。ゴールデンバットの製造実演販売も行われたそうで、出来立ての味は違うのかな?なんて思ったり。戦後に発足した日本専売公社の依頼によるピースのパッケージの試作品の数々、「ピー紺」が当時の日本のインキメーカーには難しかったなんて裏話も面白い。他にも浮世絵や煙管の数々、文楽の煙草入れ(それらをしまっていたからくり箪笥含む)やミニチュアなどが並び、いつもながら見応えたっぷりだった。