最近観たもの


ゾンビランド


観たの公開2日目だから…ずいぶん前だなあ。
ジェシー・アイゼンバーグが「アドベンチャーランドへようこそ」(感想)に次いで「遊園地映画」に登場。話を紡ぐのは彼のナレーション。
ドライブインでのくだりが印象的だ。一見マッチョマンのタラハシーウディ・ハレルソン)に倣い、店内の品物をぶち壊したり棚をドリフ的に倒したりしてみたら、楽しい!こういうのもアリだなと「引きこもり」青年は手帳に新たなルールを付け加える。他人を認め、受け入れ始める。
ロスに着き、タラハシーが「トム・クルーズなんてBクラスじゃないか、Aっていうのは…」と向かう豪邸での一夜が最高(思わず、私なら誰のうちへ?と想像してしまう)。でもってあの曲をバックに、エマ・ストーンがゴルフのクラブを振り回す。アレ聴きながら何したら気持ちいいかなと考えたら、私だってああしたい。


ヒックとドラゴン


2D字幕版を観賞。
面白かったけど、あれが「ハッピーエンド」なのか!とちょっとびっくり。まあ、ある状態を「幸せでないかも」と疑うこと自体「偏見」ともいえる。でも、共通の敵がいたから上手くいったんじゃ?と勘繰ってしまう(笑)
「はみ出しもの」の少年は始め、「ゾンビランド」の主人公同様、自筆のマニュアルを手放さない。しかしハプニングによりそれを落としてしまい、諦め、足に力をこめて踏み出し、紙切れがなくても空を飛べるようになるのだ。


借りぐらしのアリエッティ


子どもの頃、母親とおままごとする際、互いに「家」を作るんだけど、私が人形用の家具や小物を全部取ってしまうので、母は手近なもので「代用」していた(ルービックキューブを「食卓」にするなど)。出来上がってみるとそちらのほうが魅力的で、そっちがいい!と交換してたものだ。ふと思い出した。この作品には立派なドールハウスが出てくるけど、それよりも、色んなものを「借用」している小人のインテリアのほうがずっと楽しい。
大元の舞台である、翔の大叔母の家も素敵だ。洋間の食堂で食べる、茶碗のごはん(彼のみ、他二人は平皿)とお椀のお味噌汁にしびれた。この部屋、一度しか出てこなかったけど、窓の下に古そうな固そうなソファがぐるりと置いてあり、座ってみたくてたまらない。
物語としては、病弱で物静かな男の子のすることが、はからずも「乱暴」になってしまうというあたりにエロスを感じた。いや、病から大人しくしているだけで、彼は自分の力を行使してみたいのだろう。いわく「何もできないから、君を見て、守ってあげたくなった」。意図的に意地悪な会話。「(小人と違って人間の数は)65億人だよ」って、「億」なんて概念、小人には必要ないんだから知らないんじゃ(笑)


ちょんまげぷりん


初めて予告編観た時から楽しみにしてたけど、やっぱり面白かった。
「母子家庭に江戸時代のお侍さんがやってくる」って、「タイムスリップもの」でもあるけど、私が事前に連想してたのは(高校生が氷漬けの原始人を発見する)「原始のマン」。こういう映画のキモは「異人」のキュートさ。錦戸亮の浅黒い、ちびっこい感じが「昔の貧乏侍」ぽく、可愛らしく役に合っていた。
冒頭数分で描かれる、母と息子の暮らしぶりがいい。どこがどうっていうんじゃないけど、説得力がある。またこれまでの中村義洋作品の「仙台」のように、「巣鴨」がナマっぽく映される。
幾つか観た彼の監督作においては、私の好みとしては、例えば「ゴールデンスランバー」の会話のセンスなどダサいなあと思ってたけど、今作ではなにせ出てくるのが「侍」なんだから、気にならない。劇場内は錦戸亮のファンの女性が多かったのか、笑いや(上映前後の)おしゃべりが大きく、盛り上がって楽しかった。