ダレン・シャン



少年ダレン・シャン(クリス・マッソグリア)のもとに、「奇怪なサーカス」のチラシがやってきた。ショーで見かけた毒グモに惹かれ連れ帰ると、友人スティーブ(ジョシュ・ハッチャーソン)が噛まれてしまう。ダレンは彼を救うためにバンパイアのクレプスリー(ジョン・C・ライリー)と取引し、ハーフ・バンパイアとなる。


内容を知らずに観たけど、面白かった。何度か出てくる「運命」という言葉。主人公ダレンと友人スティーブ、彼等を取り巻くバンパイアや何だかよく分からない大人たちの関係が提示され、「ぼくはダレン・シャン、吸血鬼になったけど、中身は人間としてがんばるぞ〜」と次に続く。


優等生のダレンに対し、不幸な家庭を嘆き「バンパイアになりたい」と願う少年スティーブにジョシュ・ハッチャーソン…というと「小さな恋のものがたり」(感想)→「テラビシアにかける橋」(感想)→「センター・オブ・ジ・アース」(感想)のブレンダンの甥。背は伸びないけど大きくなった。
「君は恵まれてるから分からないのさ、僕なんて君の『秘密の友達』という立場しかない」というセリフが泣ける。そして彼は、「抜け駆けして」バンパイアになったダレンと、自分の「血」を拒否したクレプスリーを憎み、認めてくれたミスター・タイニーに着いて行く。「悪の魅力」のようなものはないから、普通の男の子がただ頑張ってる感じで切ない。
自らの血を注いだダレンを体を張って守る先輩バンパイアに、ジョン・C・ライリー。ぶさいく顔での二枚目演技が味わいぶかい。ヒゲ女のサルマ・ハエックに言わせれば「なんであの子を吸血鬼にしたの?寂しくなったの?ミッドライフ・クライシス?」。本人いわく「俺が愚かだからさ」。


リトル・ピープル(の特定の一人)が「シュレック」の長靴猫みたい…という感想は同居人と一致したけど、可愛いってのには同意されなかった(笑)