最近読んだ漫画から


雁須磨子ファミリーレストラン

ファミリーレストラン (F×COMICS)

ファミリーレストラン (F×COMICS)

ファミレスを舞台にした連作。じつは彼女の作品、初めて読んだのですが、面白かった!まず、ハッとさせられる、目&まつげの描写がいい。扉絵も好みで、タイトルのセンスも含め、小林じん子「風呂上がりの夜空に」をちょっと思い出しちゃったんだけども。


漫画の内容とは離れちゃうのですが、「さらさらマンゴー」という一編。私こういうの…「フシギなフェロモン」で女の子を脱がせちゃう老人カメラマンの話…スジだけ聞いたら、本来大嫌いなのですが(陳腐なストーリーに嫌悪感があるのであって、写真を撮ったり撮られたりすることに対しては何とも思わない)、この作品は、さらっとしてて、面白かった。
いきなり余談だけど、そのへんの(=プロじゃない)ヌードモデルの仕事のうち、最悪なのは、私が思うに撮影会で、なぜかというと、雑誌などの撮影は「写真」が目的だから、使えそうな写真が確保できればそれでいいわけだけど、撮影会ってのは「写真を撮るという行為」自体が目的だから、時間いっぱい、とにかく撮りまくろうとするから、疲れる。しかも公私(ってほどの自覚を持って仕事してるわけじゃないんだろうけど、モデル側も)の区別がなくて、ベタベタしてくるし。私はそっちは2回だけやって、やめました…


閑話休題。「スカートの中は熱帯」は、小椋冬美の「夏がやさしく」を思い出しました。文庫には収録されてないんで、絶版のRMC「パーティがはじまる」でしか読めないんだけど。いまどき(といっても1986年の作品)クーラーのないレトロな喫茶店で働くウェイトレスの恋物語。名作です。


でもって、これ以降また、漫画の内容とは離れちゃうのですが…
同時収録の「へるもんじゃあるまいし」で主人公の友人が持ち出す「怖い話」なんだけど、前書いたっけ?私が子どものころ、うちの母親が、駅からの帰り道に男に襲われたことがあって、その男ってのが、いまだに実家の近所に住んでる。家族揃って。そのことは昨年初めて知ったんだけど、私の場合は、コワイとは感じなくて、まあそんなもんかなあと。そもそも私は痴漢などに遭うと、死ねと思いつつ、でも、そういう人にも身内とかいるんだろうし、死ねとは願えないなあ、と思ったりするんだけど、それにしても、こっちがそこまで配慮してやってんのに、一体なんなんだろう、なんて(笑)
たしかに何も減らない。「減る」ことにされておきながら、「減るもんじゃあるまいし」とも言われるなんて、おかしい。だから「減ってたまるか」と思う必要すらない。