三連休の記録



三連休は実家で過ごした。ごはん食べたり買い物したり、花火をしたり。名駅のホームに下りた時は、東京を上回る蒸し暑さにぐったりしたけど、田舎の一軒家はやっぱり涼しい。写真は日暮れ前の庭。


二日目、数年前にオープンした近所のシネコンにて「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」。車で数分の所で映画を観るなんてへんな感じ。
ファミリー層がメイン客のためか、3D字幕版はがらがら。最終章なので学校の皆が出てきてくれ楽しかった…とはいえやはり、見どころはベテラン勢の魔法使いぶり。マギー・スミスヘレナ・ボナム・カーターの可愛いこと!ただしアラン・リックマンは太りすぎで最後のシーンが台無しだった。
シリーズ通じて、毎回「何のために魔法を学んでるんだろう?」と疑問に思ってきたけど、最後のおまけ場面において、皆好きだからか〜と納得することにした。校長先生の「言葉こそが最強の魔法」というのもよかった。最終章において「何考えてるんだか分からない」度が増したダンブルドアや、魅力を感じられないハリーの両親、ドラコの一家など、ちょっと歪んだ感じのキャラクターが出てくるのはいい。



ごはんの記録。左から順に
初日の夕食→玉ねぎとかぼちゃとナスとししとうの天ぷら、豚しゃぶサラダ、きゅうりの味噌汁。同居人作、野菜はうちの畑のもの。豪華なおまけに、なだ万カニ茶碗蒸し。
二日目の朝・昼兼食→冷汁(まめ鯛&穴子の干物を使用)、副菜いくつか。同居人作。私が焦がした穴子が合い、今までの冷汁の中で一番美味しかった。
二日目の夕食→小鮎の唐揚げ、白菜とごぼうと豚バラの炒り煮、かぼちゃサラダ(ハムとりんご入り)、とうがんとオクラのふかひれスープ煮(茅乃舎のだしに、干しえびとレトルトスープを使用)。同居人作。どれも超美味!
三日目の朝食→さすがに何かしたくなったらしい祖母の作(笑)枝豆と残った煮物の白和え、なます、くるみの佃煮、じゃがいもの味噌汁。まあ、うちの味。



おやつの記録。左から順に
最近の帰省時のおみやげは、大丸でも買える満願堂の芋きん。今回は新商品「冷やし芋きん」と半々にしてみた。
近所で買い物帰りのお茶は、東京にも増えてきたコメダ珈琲の替わりに?他のチェーン店「支留比亜」にて。テラス席でアイスカフェオレとブレンド
タカシマヤの地下では、パステルの名古屋先行販売商品、お皿にぷっちんして食べる「なめらかぷるぷるプリン」を購入。でもぷっちんできなかった!持ち帰る間にいったん溶けちゃったからかな?
帰りに目に付いたのが、新幹線通りの喫茶店の「ぴよりん」。プリンをスポンジでくるんだ新製品のお菓子。とても甘い。



三日目、今年オープンしたリニア・鉄道館に出掛けた。初めてのあおなみ線の車窓風景は、千葉みたいだなと思った。今にもイケアが現れそう(笑)
まずはずらりと並んだ実物車両。入ったり触ったりできるのが嬉しい。鉄博と比べると静かでシンプルな展示だけど、見易く楽しい。在来線の、木製のものや流線型のものなどとても素敵だった。他にも東海道新幹線の沿線風景のジオラマの中を電車が走る展示や、超伝導リニア乗車の模擬体験などどれも面白かった。ミュージアムショップのグッズやお菓子も買いまくり。駅弁が全て売り切れだったのが残念。
写真は新幹線の試験車両、通称「ドクターイエロー」。走ってるとこ、一度見てみたい。

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第七十一回所沢寄席


立川らく兵「堀の内」
三遊亭兼好祇園祭
古今亭菊之丞「お見立て」
 (中入)
柳家三三「釜どろ」
立川志らく「短命」
 (7/15・ミューズ マーキーホール)


豪華なメンツに、航空記念公園まで足を伸ばしてみた。帰りの駅までのバスも歩道も混んでたから、遠くからのお客さんも多いよう。
舞台上の屏風?などのセットが、なんとなく上方っぽい雰囲気。らく兵さんも前座なのに上手いなあと思ってたら、久々の兼好さんが出てくると、その場の空気が一変。この日はそれぞれ得意の噺をのりのりで演ってくれ、馴染みのグルーヴ感とでもいうようなものを感じ、楽しかった。
菊之丞は、兼好さんと二人でレッドアローに乗ってきた話を振ってから本編へ。「今日は主催者の方に『上品なお客様に合わせたネタを』と言われたので…女郎買いの噺をします」。といっても別に下品じゃない「お見立て」。お墓を間違えるくだり、分かりきってるのに笑っちゃうんだよなあ。


暑い日に、いかにも涼しげな三三を見るのは嬉しい。髪がずいぶん短くなっていた。大泥棒たちの小噺をいくつか振ってから、初めて聴く「釜どろ」。最近は与太のイメージがあったけど、じじばばのみのネタも楽しい。「なんて下品なばばあなんだ」(笑)
志らくが高座に上った時点で残り10分。終演時間を気にしつつ、政治ネタを喋り捲り。本編と合わせて25分、彼にしては長く感じる(笑)八つぁんのありえない鈍感さと、ガマの油売りの口上なんてやっちゃうおかみさんのドラ声の組み合わせが、内容のイヤミを全く無くしており楽しかった。

海洋天堂



水族館に勤める父(ジェット・リー)は、妻亡き後、自閉症の息子・大福を一人で育ててきた。しかし自らが癌で余命いくばくもないことを知り、21歳の息子の将来のため、出来ることを考える。


冒頭、海の上の小舟に乗る親子。スーツ姿の父親は、真新しい白いスニーカーを履いた息子の足首を、自分のそれと結わえ付ける。その先には重り。夢の中のようにドラマチックなこのシーンにも、ちゃんと「意味」がある。後に父親は隣家の女性に向かって「息子は泳ぎがうますぎて、閻魔様から逃れた」「だから息子には、この世に居場所があるんだ」と言う。そう信じて頑張る。


人の死を小綺麗に描き、出てくるのは信じられないほどいい人ばかりでありながら、大仰じゃなく自然で、嫌みがない。久々に、こんなに「きれい」な映画を観たと思った。予告編だと唐突かつクサく見えた「父さんは海亀になってお前を見守ってるぞ」というくだりも、あるべくしてある。そこに至るまでの、そうでなければならないという父親の心情が伝わってくる。
大福の家出の顛末や、父親と隣家の女性とのひとときなど、しっとりしていて、うまく言えないけど、いかにもアジアという感じがしていい。


息子を新しい施設に残して帰る際、父親が恩師に思わず「自閉症っていいもんですね、僕と別れる時も全然寂しそうじゃなかった」ともらすと、彼女は「分かってるでしょ、感情をうまく表現できないのよ」と言う。こういうちょっとした描写の端々に、「自閉症」に対する真摯な気持ちを感じた。
ラストの展開には、ものを教えるってことが命をつなぐことなんだなと思わせられた。卵やバス停などの小道具がとても効いている。


冒頭から、鉢にあふれる水、雨、そして水族館。撮影のクリストファー・ドイルお得意の「水」描写がふんだんに見られる。水族館映画としては、大きな魚がたくさん出てくるし、水槽の中からの映像が多いのも面白い。


眼鏡姿で笑うリンチェイを見ながら、確かウィルソン・イップがDVDの特典映像で、アクションが出来るから映画に出られるわけじゃない、演技が出来る者にアクションをやらせたほうがずっといい、とか何とか言ってたのを思い出した。彼もまず役者なんだなあと。
実際の彼は泳ぎの方、どうなんだろう?本作では泳ぎの得意な息子に対し、自分はそうでもないようで、ウミガメになって溺れるシーンがちょっと可笑しかった。