タイの奥地でその日暮らしの生活を送るジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は、とある支援団体の依頼を受け、彼等を隣国ミャンマーの村に送り届ける。しかし後日、メンバーが軍に拉致されたとの知らせが入る。
怒濤の展開の後、故郷の山道をゆくランボーの後ろ姿に、「いつもならこれで終わりだよな〜でもまだ1時間もたってないし〜どうなるんだろ?」と思っていたら、終わってしまったのでびっくりした。実際には1時間半が経っていた。
とにかく今のスタローンに出来うる限りのサービスが詰め込まれており、楽しかった。最後にするならこうしかないだろう。あの体型からは想像できないほど走ってもいた。欲を言えば、水中から飛び出してくるシーンも欲しかった…。
今回のラストシーンから…というよりランボーシリーズ全てから、「戦士ががんばっても何の解決にもならない」というメッセージを感じる。それは世の事実だが、個人は自身の中で折り合いをつけねばならない。しかし1作目から20数年、現在のランボーに逡巡はない。アメリカがどうとも言わない。
「国のためでなく、自分のために殺す
おれは生まれながらの戦士、それが運命なのだ」
自分にやれることをやり、故郷に帰るランボーには、おつかれさま〜と言いたくなる。
ちなみにランボーシリーズで私が楽しみにしていることの一つは、他人に話しかけられているときのスタローンの表情。いつも呆けている。今作でも、突っかかってくる傭兵部隊のリーダーの話を無視して「つまらない男だな」と言われるところは笑えた。