サンタクロースになった少年


サンタクロースになった少年 [DVD]

サンタクロースになった少年 [DVD]


フィンランドの2007年作品。カリ・ヴァーナネンが出てることもあり観てみた。
ラップランドの貧しい村に生まれた少年ニコラスがサンタクロースになるまでの物語。「一晩でプレゼントを配る」「赤い帽子や衣装を着ける」「トナカイに乗る」などの所以が上手く組み込まれており、なるほど〜(HO〜)と思わせられる。とくに面白いってわけじゃないけど、見ようによっては、サンタクロースを聖人というよりちょっとした変わり者として描いてるのがいい。


両親を亡くし、村の家々を点々とするも飢饉により居場所の無くなったニコラスを引き取るのがカリ・ヴァーナネン演じる「変人」。ハリポタのハグリットみたいな容貌で、その姿を見れば子どもは皆逃げ出す。彼と暮らすようになると、冒頭から続いていた「大人(=後のニコラス)の声」のナレーションが無くなるので、登場時の印象とは異なるキャラなんだろうなと思ったらその通りだった。
彼の職業は家具職人。家の地下にある工房は、それこそ色味がなく実用的な「シュワルツ」といった感じ。たくさん立ててあるろうそくに、地震に遭ったらどうするんだと思ってしまう(笑)ニコラスの修行の様子がそう描かれるわけじゃないけど、物作りの雰囲気が楽しい。


私の中での北欧映画のお約束「ぶさいくが感情をあまりオモテに出さない」がちゃんと守られてたのは満足。ニコラスが村でのお別れに「そり」をもらう際、すごく嬉しいだろうにはしゃいだりしないのがぐっときた。