マネーボール


公開二日目、ミラノ1にて観賞。バルトやピカデリーでも上映しているためか場内はがらがら。
とても面白かった。野球ものというより「一人の男」の物語。


冒頭からブラピの独り怒り芸、最後は独り喜び芸と、一人で感情を表す場面が多いのが面白い。なんというか「フットワークのいい」感じの作りで、とんとん物事が進んでたかと思うとばっさり次の場面に行くのが気持ちいい。「選手に会わない」「試合を見ない」主義の主人公視点の映画なので試合の場面はほとんど無いけど、終盤の実写映像のアスレチックスのファンの姿など効いている。


ブラピ映画とはいえ、彼演じるビリーと、ジョナ・ヒル演じるピーターとの絡みというか関係というか、「二人いる」ってことが面白い。思うところあってオフィスを訪ねた…というか押し入ったビリーの方を、パーテーションの向こうから下膨れの顔の上半分がじっと見ているあの空気と、その後の人目を避けての「球団は選手じゃなく勝利を買うべきなんです」というやりとりにわくわくさせられる。ほどなくビリーのもとへやってくるピーター、会議での指鳴らしてのタッグ、予告では軽快に見えたのが結構ぐだぐだなのがリアルでいい(笑)「クビの伝え方」を教えてもらった通りにこなしても、やっぱりビリーの方がずっと上手い、なんてくだりも楽しい。


ゼネラルマネージャーの仕事の内容は勿論、球団の施設の内部(セット?)が見られるのも面白い。結構素朴というか質素だ。ブラピが試合の間ジムにこもってる場面が多いもんだから、汗だくになったらどうするのかな?と見てたらシャワーシーンは無いのでがっかりした(笑・単純に、お風呂場はどうなってるのか知りたかった)