サイドウェイ



ジャック役のトーマス・ヘイデン・チャーチって、見覚えある顔だと思ったら、「ジャングル・ジョージ」でジョージのライバル役やってた人じゃん!(写真左)あのボンボン役、憎めなくて良かったなあ。すごく小柄な印象があったけど、ブレンダンがデカいからそう見えただけなんだな…。今作では肉がついて、すっかりオジサンになってました。
(ちなみに「サイドウェイ」って「結婚前の最後のお遊び」の話なんで、ブレンダンの出演作「風と共に去る20ドル!?」を思い出してしまった。結婚を控えた彼のために仲間がストリッパーを呼ぶんだけど、ブレンダンはいかにも彼らしい対応をするという…)


作家志望の国語教師マイルス(ポール・ジアマッティ)と、結婚を控えた元俳優のジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)が、一週間の旅に出る。長い付き合いの彼等だが、性格は正反対。マイルスは別れた妻にいまだ未練たらたらだが、ジャックは楽観的なプレイボーイ。旅先で出会ったのは、マヤ(ヴァージニア・マドセン)とステファニー(サンドラ・オー)という二人の女性…
面白かったです。音楽もとても良かった。6日にサントラが出るそうなんで、買うつもり→特設ページ



ロードムービーは楽しい。カリフォルニアを発った二人の車はまず、誕生日を迎えたマイルスの母親の家へ。なんか同じような家ばかり並んでるフシギな町。翌朝出発して、ドライブウェイでゴハン…食事シーンはどれも楽しく撮られてました。
生真面目なマイルスは細かいプランを立てるんだけど、「独身最後の女遊び」目的のジャックは彼を放って出て行ってしまう。でもお互いの事は思い合ってるの、「ルームメイト」だった学生当時もこんなかんじだったのかな?と思ったりして。
ワインおたくのマイルスの話は聞いてて眠かった。
ところでワイナリーには団体客がたくさん来てるんだけど、日本でいう「日帰りバス旅行」みたいなノリなのかな。ロゴ入りの帽子やシャツなどが売られてて。そういうの、とくに意図も感じさせず淡々と撮られてて、面白いなーと思いました。


ポスターなど見ると男女四人組の話のようですが、メインは男二人の珍道中。二人の会話が面白い。でも女性たちもいい雰囲気。
サンドラ・オー演じるステファニーは、ポリシーがあって、格好も自分に似合うものをちゃんと知ってるふう(アジア人の細腰を強調している)。席を抜けるとき目配せするのが、いかにも女同士のアレという感じで…陰でどんな話してたんだろう(笑)
彼女の一軒家はゆったりしたかんじで、椅子がたくさんあるんだけど、マヤ(マドセン)が玄関先のやつに、マイルスと並んで座るの、彼の方向いて、肘掛にヒザ乗せて座る。大人の女のそういうのってカワイイ。
ヴァージニア・マドセンの顔って、今にも語りかけてきそうな口元、たまに浮き出すメガネみたいな眉間のシワ…ちょっと杉田かおるに似てると思うんだけど、なんともいえず魅力的。彼女が暮らす部屋も、こじんまりしててとてもすてきでした。


ところで、大体フィクションに出てくる「セックス好きな女」というのは(この話のステファニーのように)情熱的なものだけど、実際は、少なくとも日本では、べつにそんなこともないよね。まあこの話でも、ジャックが「ああいう太った女は男に飢えてるから〜」などと言うのが全く当たってなかったりするわけで、そういうもんだ(笑)