アリのままでいたい



「夏休み」の初日、シネマサンシャイン池袋にて観賞。お昼過ぎの回は数十人の入り。写真は入場者プレゼントにもらった「LaQ立体昆虫パズル・チョウ」を組み立ててみたところ。


とても楽しかった、何といっても映像がすごい。「見たことのない昆虫の生態」、例えばカブトムシが「犬のようにおしっこをする」ところやカマキリの雄が「頭を雌に食べられても交尾を続ける」ところ、子どもの頃に大好きだったカマキリの幼虫があんなふうに卵から出てくるなんて!とびっくりした孵化の瞬間、様々な昆虫の「ジャンプ」を繋げたくだり(都合により「万歳」するものもあるのが可笑しい)などに息を飲んだけど、彼岸花の上でカマキリが鎌の手入れをする画なんてのも素晴らしい。


中盤には撮影総監督である写真家の栗林慧が登場。自分の撮る映像に捕食シーンが多いのは「獲物を捕まえる時にその生物の才能が最も発揮されるから」というようなことを言っていたの、考えたら当たり前なんだけどなるほどと思った。エンディングクレジットなどで、独自に開発した「アリの目カメラ」での撮影の様子が見られるのも面白い。水に浸かっての長時間の撮影風景など、いわゆる動物カメラマン繋がりで岩合光昭の「世界ネコ歩き」を連想した。


映画としては、ゲーム仕立ての映像、子ども達による絵に描いたような芝居、地獄のミサワによるスクリーンで見るには大味すぎるアニメーション、何より「生命の営み」を強調した感傷的すぎるナレーション…が3人のキャストにより入れ替わり立ち替わりなされる…などにより随分ごちゃごちゃしてるのが私としては不満だったけど、小さい子どもに飽きさせない工夫なんだろう。「DNAを残すため」というような言い様は(それが厳密に「正しい」か否かということとは関係なく)どの位の年齢から「通じる」のだろう、などと思いながら見た。


それにしても、私も子どもの頃は虫が大好きで、色んな虫を捕まえてたけど、(虫じゃないけど)ミミズを触って大満足してたくらいなので、本作に出てくる昆虫達は「きらびやか」で目がくらんだ(笑)ちなみに「ファーブル昆虫記」のふんころがしの巻も大好きで、これもくるったように読んでいたものだ、久しぶりにめくってみたくなった。帰省したら探してみようかな。