最近観たもの


深夜の告白 [DVD] FRT-118

深夜の告白 [DVD] FRT-118

松葉杖使用期間中に「松葉杖の出てくる映画」を観てみたくなって。まず思い付いたのはこれ、何と言ってもオープニングが印象的だから↓

事前の行為を示す口紅を引き直す仕草、最後の「I love you,too」とタバコの火。「深夜の告白」のうちに「朝の4時半」となり空が白んでくる「時間」と、「終点まで降りられない市電に乗った」男が出会いを振り返り「初めての時みたいだ」という「時間」の、二つの流れの重なりによる奥行き。「銃の暴発に見せかけたがばれた妻もいる」とのセリフに対し「賭けに出たのね」と言う女の表情、後にその「正体」が分かると、あれはどんな気持ちだったのかと再び思う。
「悪女もの」「バディもの」と言えるわけだけど、今ほど様式めいてないからか、バーバラ・スタンウィックも私の大嫌いな言い方、「悪女」というより「そういう人」という感じで見やすい。
「初老」の夫も「35歳」のフレッド・マクマレイも、松葉杖ですいすい歩いてる。バリアフリーなんてものとは程遠い列車の段差も無きがごとし。やっぱり男の体は違うものだなあと思う(って、個人差かな・笑)


エル・ドラド [DVD]

エル・ドラド [DVD]

「松葉杖の出てくる映画」二本目。
冒頭、ジョン・ウェインが背中を撃たれないよう前を向いたまま馬で後ずさりする様子は見もの。その後に腰を撃たれ、町で唯一の医者じゃ弾が取り出せないため、ずっと爆弾抱えたまま。椅子に片脚上げた立ち姿のたび、腰痛いのかな〜早く手術しなきゃ、と心配で話に集中できない(笑)
仲間は酒浸りの保安官ロバート・ミッチャムと銃を手にしたばかりの青年ジェームズ・カーン、やたら頼りになる爺さん。なんとはなしに、いつの間にか事が始まり、だらだら続いてる感じ、秋の夜長には悪くない。
終盤ミッチャムが、次いでウェインがそれぞれ脚を撃たれて松葉杖を使う。といっても「ただの傷」だから、傷めた側の片松葉でさっさか歩く。出掛けようとするウェインに向かってミッチャムが「それ(杖)は俺のだぞ」と言うも、一組を分け合って使ってるようなものなんだから可笑しい。


「深夜の告白」と「エル・ドラド」には、「イディス・ヘッドが衣装を担当している」という共通点が。道理でジョン・ウェインのスカーフが妙におしゃれだと思った(笑)


これらをレンタルしてきてくれた同居人に、松葉杖つながりだよ、と明かしたら、なんだ「ジャッカルの日」も借りればよかった、と言われた。そういやそうだった。それから、マンションのベランダから外を見下ろして送り出す際には「哀しみのトリスターナ」が頭をかすめるけど、いくら私がドヌーヴのこと、美人と思えなくても、重ね合わすのはあまりにあまりなんで(笑)これは観ない。