SWA クリエイティブツアー/First Last



三遊亭白鳥「真夜中の解散式」
柳家喬太郎「ハンバーグができるまで」
林家彦いち「掛け声指南」
春風亭昇太「空に願いを」
 (12/5・よみうりホール)


SWAの活動休止前、最後の落語会。ロビーに入った瞬間すごい熱気を感じる。開演前に喬太郎が舞台に現れ「ブルーライト芝浜」「東京ホテトル音頭のアンサーソング」を歌うと、割れんばかりの拍手。
お馴染みの映像の後、4人で高座に腰掛け(「立ってると疲れるから」笑)結成時からの思い出話。主に白鳥さんをいじって20数分(笑)本人いわく「SWAがなくなったら、見てくれる人いないから、俺ただの変なおやじだよ」。
過去の企画の話から、彦いちと喬太郎が「別キャラ落語」を披露。前者はユニフォーム姿で重量挙げ(のカタチ)しながらの「芝浜」、後者は金田一の格好での推理落語、何かと思えば追及されてるのは「寝床」の旦那。どちらも最高。3分で終わる「芝浜」は私向き!ユニフォーム姿はもっと近くで見たかった(笑)


一番手の白鳥さんが、この日のメニューについて「SWAで作った中で一番お気に入りの噺」と一言説明。枕無しで始まったのはお馴染み「真夜中の」…半ばからこの日バージョンの「解散式」。主人公のぴょん吉上野動物園の人気ユニット「SWA」に入りたい。メンバーのサル、ワニ、アリクイの喋り方がちゃんと三人(順に昇太・彦いち・喬太郎)に似てるのが可笑しい。最後にお客さんと一本締め。
喬太郎は舞台に現れるところから物語を始める。高座の布を直して座り、すっと噺に入る。終盤、主人公の元妻がしみじみと「終わりって何だろうね」「終わってしまってそれきりってのもあるし、終わっても終わらない、続くものもあるし」。
中入無しで彦いちが駆け上がる。冒頭じゃ喋り足りなかったのか枕を少し振ってから、「色んなキャラクターが生まれたけど、やっぱりこれ」と「ムアンチャイ」コールを要請(笑)末広亭の出てこないバージョン?
昇太は小学生の頃の話を少し振ってから(「落語が好きな小学生なんて気持ち悪い!」←こういうこと言う時の昇太は輝いてる・笑)これもよく知る噺へ。四人で何十本とネタを作っても、お気に入りはやはり絞られるんだなと思った。


最後にこの日のために作られた映像が流れ、再び四人が舞台へ。写真を撮ったり挨拶したり。幕が下りても拍手が止まないのでまさかと思ったら「カーテンコール」。会場とメンバー双方の熱気、大仰な「お別れ会」ぶりに正直驚いたけど、こういう落語の楽しみがあってもいいなと思った。