ギルティ・コンサイエンス


ギルティ・コンサイエンス 【アナログ・リマスター】 [DVD]

ギルティ・コンサイエンス 【アナログ・リマスター】 [DVD]


レンタル新作にて観賞。コロンボシリーズを手掛けたリチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンクの製作・脚本による85年のTV映画、アナログテープをリマスターした初の映像ソフトだそう。


ジャケ裏の解説によると「妻殺しを画策する男の前に、後ろめたい心が生んだもう一人の自分が実体となり現れる」。先日観た「MAD探偵」(感想)は「『多重人格者』を複数名の役者が演じる」なんてことを堂々とやってのけて面白かったから、通じるところがあるかもと思って観てみたら、そういうのじゃなかった。
「成功者の『栄華』ぶりを見せた後、犠牲者となる人物が映る」らしき冒頭は、コロンボシリーズを思わせる。アンソニー・ホプキンス演じる弁護士が殺人を犯した後、もう一人の自分と法廷尋問のカタチでやりとりを始める所から空気が変わってくる。頭の中でのシミュレーションだったのだ。しかしあくまでも主人公の職業を活かした妙味が勝ち、「異様」な感じはしない。
そのパターンが繰り返された後に「現実」の方が進み出し、終盤は(舞台がほぼ屋敷内のみということもあり)「探偵スルース」のような様相に。しかし主人公が相手を馬鹿にしているためか(実際大した「敵」じゃないためか)「拮抗」感はない。それなのにああいう結末が訪れるのが面白いのかな。


同時期の「ブレックファスト・クラブ」「ウォール街」などでも印象的だけど、当時のアメリカの裕福な層に、寿司を始めとする「日本」が流行ってることが分かる。「日本の木」には「Police squad!」を思い出し笑ってしまった。