ハングオーバー!



宣伝から内田けんじの映画みたいな感じかな?と思ってたら、そうでもあるし、そうじゃないところもあった。センスよりパズルめいた作りで勝負って感じの、落ち着いた映画。


バチェラーパーティのためベガスへ繰り出した男たち。翌朝目覚めると、ホテルの部屋はめちゃくちゃ、新郎は消え、なぜか虎と赤ちゃんが。二日酔いの三人は、失われた記憶を求めて右往左往する。


副題の「消えた花ムコ」は、ポスターにも登場しないように、作中ほとんど出てこない。観賞後、同居人が「3人は『教師』『ドクター』『無職』だったけど、新郎は何だったんだろう?どうやってあんな逆玉に乗ったのかな?」と言うので、そういやそうだなと思った。
冒頭、豪華なベンツでベガスに向かう彼等のちょっとしたやりとりから、それぞれのキャラクターや関係が分かる。「教師」と「無職」が、思いきったことをやるって点では気が合ったり。後半、事態が発展するにつれ、それらも微妙に変わってくる。


ヘザー・グラハムは好きな女優なので(「ブギーナイツ」から特別)楽しみにしていたら、出番はそれほどなかった。こういう話じゃそれが適当かな。
次に出番の多い女性…「ドクター」の婚約者は、「ヤな感じ」で「地味」で「ヤリマン」。たんに都合に合わせたキャラクターという感じだけど、映画やドラマじゃヤリマンって美人や派手なタイプが多いから、こういう登場人物って嬉しい。ヤリマンだって色んな人がいる。一度の「浮気」でそう言われてるならヘンだけど、それは字幕の問題か。


彼等が「ハングオーバー(二日酔い)」になったのが「自分で飲んだ」せいじゃないところがうまい。お酒あまり飲まない私としては、最後のドクターの冗談めかしたセリフ「記憶があったら、もっと楽しかったのに」が一番印象に残った(笑)