立川志の輔独演会



立川志の春「元犬」
立川志の輔ちりとてちん
(仲入り)
藤木勇人「沖縄のおばあ」
立川志の輔「大名房五郎」


志の輔をナマで観るのは初めて。幸運にも最前列のチケットが取れた。
ゲストに「うちな〜噺家」の藤木さん。志の輔によると「落語家志望だったけど、沖縄の言葉でああいうネタをやってたほうが面白い」。楽器を抱えてないと手持ち無沙汰なのか、立ち姿の手の位置がなんとなく可笑しい。


新作無しの2席だったので、ちょっと驚いた。
喋り始めて少したった頃、遅れてきたお客さん数名について「あんまり堂々としてるから…笑」とちょっといじって、ワールドカップに関するマクラを振り、本編へ。「ちりとてちん」って、前半に出てくる男をうざく感じる場合もあるけど、志の輔が演るのはキュート。
後半のマクラは梅雨について。「どんなに偉い人でも、雨が降れば一人なら傘を取り出して差す、その様子に、人間のかわいらしさのようなものを感じる」「リニアが走ろうという時代に傘だけは変わらない、人間は雨には弱い、でも自然ってすごいんだなあと感じる時季があってもいいんじゃないか」…そこから雨にまつわる噺へ。
「大名房五郎」って初めて聴いたので調べてみたら、50年前に宇野信夫と円生が作った噺だそう。落語には「作品が命を持つ」ってネタ(これは持たないわけだけど)が結構あるけど、昔はそういうロマンが定番だったのかな。
志の輔の音源は結構持ってるけど(「らくごのごらく」シリーズと「らくごBOX」)、ナマでも差がなく、印象が変わらない。つまらないって意味じゃなく、わりとかちっとしてるんだなあ。