エブリバディ・ウォンツ・サム!!



・リニューアルオープン初日の武蔵野館にて観賞。混んでるかなと思いきや、お昼過ぎの回は7割くらいの入り。


・冒頭10分位は嫌な男の嫌なところが凝縮されており、車に手榴弾を投げ入れたかったけど(笑)時間の経過と共に、彼らがちょこっとばらけたところに視線が入り込むと…つまり、主人公の隣にいるうちに…楽しくなってくる。でも基本的には「ビフォア」シリーズも流れた先と同様、マッチョである。


・(ナンパを断ると「レズビアン」、女の子に「彼ならいい」と言われた主人公に「お前が男のちんこが好きだと思われたんじゃないか(笑)」みたいな。まあ80年代なんてあんなもんかな)


・ジェイク(ブレイク・ジェンナー)がトワイライトゾーンのタワーのふもとでかくあぐら、ケルアックとパイプの隣で机に伸ばす脚。カーペットやソファはひんやり、じめっとしてるんだろうな、でもってあの時、あそこは確かに彼の「居場所」だったんだなと思った。ビデオが積まれた部屋で、人がいっぱいいるもんだから、ちょこっとお尻をずらす、映画のああいうどうでもいいところが好き。


・ジェイクが持っているレコードと服の量がとてもリアルに感じられた。私が知ってる「大学生の男の子」はあれより15年くらい後で、小さな「コンポ」にCDだったけれども。


・ディスコからカントリー、パンク、体育会系から演劇系までを(それこそ新歓イベントみたいに)渡り歩く「巡り感」が面白く、自分ならどこが一番楽しめるかな、なんて想像した。私ならお店はディスコ、パーティは泥レス有のがいいな。


・ジェイクとビバリー(ゾーイ・ドゥイッチ)が電話で、部屋で、街でお喋りする場面がどれも素敵で楽しかったけど、でももしも結婚してしまったら、「夕食を作るのは私ばっかり」(「ビフォア・ミッドナイト」より)なんてことになるに違いない。ゾーイ・ドゥイッチはリー・トンプソンの娘だそうだけど、ジュリー・デルピーにも似ていた。