ハンコック



以下ネタばれです。


予告編を観て「でいたらぼっち」みたいだね〜と話し合っていた(話の内容は違うんだけど、イメージが。名古屋出身の私にとっては「浜乙女」のCMのあれ)。
「スーパーヒーロー」でありながら嫌われ者のハンコック(ウィル・スミス)が、とある人々との関わりを経て変わってゆく話。
前半の、ウィル・スミスが酒瓶片手に空を飛び、迷惑掛けまくるあたりも面白かったけど、中盤から意外な展開になり楽しめた。主要キャラが死なず、それなりにハッピーに終わる映画ってやっぱりいい。ハンコックの恩人への「お返し」も良かった。


物語の最後、ハンコックは公人としての善を為す道を選ぶ。
この物語の「彼等」については、「愛する者が一緒になると、生をまっとうできるが能力は発揮できない=世の役に立たない」という、何ともストイックな「決まり」がある。「私たち以外は死んでしまったの」と言うセリフから察するに、他の仲間はおそらく「生をまっとうする」道を選んだわけで、それぞれどういう人生を辿ったのか、ちょっと想像してしまった。


厄介者のハンコックを「イメージアップ作戦」で手助けするのは、「JUNO」で一見ハイソなダンナを演じたジェイソン・ベイトマン。ハンコックとの食事の席でいきなり「宇宙人なんだろ?」などと言う無邪気さが可笑しい。顔立ちがよく年の若い、ウィリアム・H・メイシーといった雰囲気もあり。
その妻であるシャーリーズ・セロンの役柄には、ふと「ハンガー('83)」のカトリーヌ・ドヌーヴ演じる吸血鬼を思い出した。現実的には(というのもへんだけど)一緒に暮らすなら、あのダンナのような男性が一番なのかも…(笑)