ネバーランド


ジョニー・デップはいつまでも若いなあ!剃りが若干深くなってたけど…



20世紀初頭のロンドン。劇作家のバリ(デップ)は、未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)と4人の子どもたちに出会う。ごっこ遊びが大好きな彼はすぐ皆と仲良くなるが、三男のピーターだけは、父親の死に心を閉ざし、なかなか打ち解けようとしない。その姿に、かつて兄を失ったときに作り上げた「ネバーランド」を思い起こしたバリは、新たな作品「ピーター・パン」に取りかかる。


ごっこ遊びをするバリと子どもたちの映像が楽しいです。デップのファンには嬉しいコスプレもあり。「劇」に関するあれこれ(劇場の様子や、役者たちの練習ぶりなど)も、描写はあっさりしているのですが、面白かった。
(冒頭の場面は、ジャック・ベッケルの「穴」を思い出してしまった。ああいうことってよくやるんだろうか?)


日がな人んちの子どもと遊んでばかりのバリと、妻のメアリー(ラダ・ミッチェル)の関係は次第に悪化してゆく。子どもたちと一緒に過ごしたいバリーの気持ちもわかるし、それを不満に思う妻の気持ちもわかるし、物事はなんでも、縁なんだなあ、いつどういうことが起こるかわかんなくて、それに対処してたら、他人のそれとぶつかることも、当然あるよなあ…と思ったり。
バリを遠ざけようとするシルヴィアの母親(ジュリー・クリスティ)も、最初は憎まれ役キャラなんだけど、きちんと自分の言い分を述べるから、そうだよなあ、と納得させられるし。
だけど、
「ぼくは、君と結婚したとき、大冒険に飛び出せると思っていたのに…」
↑こういうことは、言っちゃあいけない。


犬のナナ(?)も可愛くて、そうそう、冒頭、ピーターが「ただの犬じゃないか(It's just a dog)」と言い捨てるのに対し、「just」なんて、とバリが諭すシーン、私も昔、とある口癖をつきあってた人にたしなめられたことがあるのを思い出しちゃった。
ラスト近く、観劇に来た老婦人とバリのやり取りには涙がこぼれてしまいました。彼女が目と同じ色、エメラルド色のドレスを着てたのも印象的。