週末の記録



金曜日の夜は、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて「猿の惑星:新世紀」。チケットを取っておいてくれた同居人は「(私)が見たがってたから…」と言ってたけど、帰りには「明日動物園に行けないのが残念」「あらゆる『猿の惑星』の映画の中で一番面白い」と言うので嬉しくなった(笑)
私は前半少しぼーっとしてしまった。SFが苦手な理由の一つなんだけど、「世界」の足元が覚束ず集中できない(勿論それは「全て」に当てはまることであり、SFだからって問題じゃない、そもそもその境界だって曖昧なんだけど)。猿達が丸焼きにしてたのは倒した熊なのかな?「リアルさ」「シリアスさ」ゆえ、猿と人間それぞれの食糧事情など、細かなところが気になってしまう(ので昔のシリーズの方が楽しめる、というのはある)
それでも後半は「猿があれこれしてる」のを存分に見られて楽しかった。何と言ってもコバさん最高!アレを乗っ取る場面がこの映画で一番好き。クライマックスの一騎打ちでの卑怯さ、スクリーンを去るシーンもたまらない。



彼岸入りの土曜日は、同居人の地元へお墓参りに。特急わかしおに乗って、同居人が作ってくれたおにぎりを食べる。雨の予報がなんとかもってよかった。帰りに駅のホームで、千葉のマークが可愛いなと思い一枚。



日曜日は銀座へ。アップルストアiPhoneを見たり、三越で買い物したり。ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開二日目の「バツイチは恋のはじまり」。楽しかった、感想を下に。
写真は東武百貨店池袋店で開催中の秋の大北海道展で買ってもらった「なにこれ?ツインセット」…というのは、豊平館のロースステーキ弁当と、それをスイーツで模したミセス・ニューヨークのお弁当?がセットになっているもの。奥が「本物」で、手前が「似せた物」。ステーキ弁当は勿論美味しいし、ステーキをチョコケーキと苺ムース、ソーセージをホワイトチョコのエクレア、じゃがいもをシュークリーム等に見立てたお菓子の数々が楽しい☆味は、とにかく甘い(笑)

バツイチは恋のはじまり



3年前のお気に入り映画ベストテンに入れた「ハートブレイカー」のパスカル・ショメイユ監督の2012年作。美男要素が薄いのでそちらよりは落ちるけど(笑)楽しく見た。
曾祖母の代から伝わる「一番目の夫とはうまくいかない」というジンクスに従い「バツイチ」になるため奔走するイザベル(ダイアン・クルーガー)と、彼女に狙われたジャン=イヴ(ダニー・ブーン)の物語。



「この話のそこの部分は初耳だわ!」
「俺だって、今でもお前に新鮮な驚きを与えられるんだぞ」


悪い意味じゃなく、ダイアン・クルーガーの顔でもっている映画でもあった。これまで彼女に関心が無かったけど、初めていいなと思った。しゃがんでいる標的の前に足元から現れるCM美女的な姿、父親に寄り掛かる少女のような姿、こんなに色んな顔のある、それらがはまる女優だなんて。でもって、だからこそ、ロシアの市場で軍帽を被ってみるなんていう、そう演技はしていない場面での、単に美しい顔の、美しさの映えること!
加えて他の作品でもそういうふうなのか忘れたけど、お尻(尻肉というのか)や胸(胸肉というのか)が「普通に」映っているのがいい。フランス映画らしくもある(笑)
ただエンドクレジットでのNG集…というほどでもない撮影風景集は、作品の中に居ないダイアンは単なる普通の人であるという当たり前のことをばらしてしまっているので、いきなり夢が覚めてしまい残念だった、見たくなかった(笑)


私としては、色々な「型」が同時に楽しめる映画でもあった。まず「誰かが誰かに聞かせてる」もの(このパターンで一番に思い出すのは「切腹」)。これは語り手に魅力が感じられない場合、こんな人の話よく聞いてるな!と思ってしまうものだけど、本作の語り手はヒロインのイザベル「を除いた」親族一同。何度か挿入される「現在」の場面の、ちょっとしたやりとりが楽しい。「オチ」にも嬉しくなるし、「聞き手」の存在や態度が、この映画そのものの受け取り方の自由度を高めている感じがするのもいい。
それから「してみたくなるデートが出てくる」もの(このパターンの一番はいまだに「恋のからさわぎ」!)。恋愛ものでこれはポイントが高い。でも本作のあれ、すごく楽しそうだけど、幾ら掛かるんだろう…
最後に、もう逆いちゃもんとでもいうような突っ込みだけど(笑)ジャン=イヴの職業が「旅行ガイドの編集者」。私はこう聞くと「偶然の旅行者」のウィリアム・ハートを思い出す。今見たらどうか分からないけど、好きな映画だった。だから好印象。


バツイチ」になるためヒロインは地球を駆けずり回る。ケニアから帰宅していつもの彼の顔を見る、「火曜日のレストラン」で安堵に浸るものの、いつものメニューじゃなくウサギを食べてみる(この時、彼もウサギを注文するのがいい)。ロシアから帰宅して翌朝、彼と「夫」との対面を前に動揺する。ああいう場面の数々はやっぱり感情移入してしまう。いずれも悪くない、「自然な」、ぐっとくる描写だった。