クライム101


マイク(クリス・ヘムズワース)とマネー(ニック・ノルティ)、ルー(マーク・ラファロ)とアンジージェニファー・ジェイソン・リー)という昔からの関係が終焉を迎える場面の味気なさ(相手がいずれも声ですぐ分かる、私の世代にはとりわけ馴染み深い役者だというのが面白い。いわば特別出演であの二人でなければもたない)に対し、別々に生きてきたマイクやルーやシャロンハル・ベリー)やオーモン(バリー・コーガン)が初めて顔を合わせる場面の数々の熱さはどうだ…と思っていたら、これは先の関係を始め長年いいように使われてきた奴らの巡り合いの話なのだった。

思いがけない衝突事故の際のマイクの「おれも子どもはいない」とは少々奇妙に聞こえるが、後日のデートでの、やはり「クソ上司」の元で働くマヤ(モニカ・バルバロ)の「共通点がないみたい、時間を無駄にしたくない」然り皆が自分と同じ誰かを探している。しかしマネーに従ってか女を買うマイクが「普通のことがしたい」と言う辺りから帯びる人情味が常に漂うマヤとマイクより、「男女」の仲ではないシャロンとマイクの関係の方がロマンティックに映る。彼女の立場で見ると、これはいいタイミングでマイク、次いでルーに出会うというロマンティックな話である。ロマンティックとは自分に合う相手との巡り合いのことだから。

金持ちのモンロー(テイト・ドノヴァン)からシャロンへの「ブラックアートの価値の上昇は留まるところを知らないからな」に始まり、被害届を出した宝石商からルーと同僚への、これは妥当だと思われる「おれたちが移民だからか」「被害者叩きか」、このロサンゼルスは張り巡らされた人間関係のあちこちで誰かが誰かを押し込んでいる街に見える。男達が海辺の部屋にこだわるのはそれから逃れたいからだろうか?