こんなによく出来た映画は久々だと思うくらいよく出来ており、見ているこちらの体の感じを丁度よく、最初から最後まで保ってくれた。その晩「小さな窓からリュックを背負って逃げようとする(けど躊躇する)」夢を見たのはこの映画のせいに違いあるまい。
全くふさわしくない格好の人間が水中でもがく姿、というオープニングに意表を突かれる。きれいに言えばこれは、自分の意思でなく突き落とされた者が自分の意思で飛び込むまでの話である。手を繋ぎ合った相手を助けるために。最後の一幕はまじかよ?の連続だったけど!
仲のそうよくない姉妹のサーシャ(コリーヌ・フォックス)とミア(ソフィー・ネリッセ)が一緒に出掛けることになる経緯に、なんだか「ずれた」親達だな、でも不思議と引っ掛かりにならないなと思いながら見始めたものだけど、この映画、なんでこんな大変なことに…という話の曲がり角の作り方がうまい。全ての始まりはお魚を刺激したこと。昔のパニック映画じゃないけど相当些細すぎて笑っちゃうところ、何故かありそうだと思わせる。
まさかの「現場で流れている曲」(加えてその選曲)、更にアラートという音の演出、その赤い光の演出、照らし出される洞窟内の人型、サメから逃げる時にフィンのない素足がはためく木の葉のように見える、筋肉だってないように見える弱々しさ、映像が面白くて見どころいっぱいだった。
「現場」には女子四人だけかと思いきや男子が再登場したのもよかった。それぞれ違う食われ方で楽しませてくれる。尤も女子の時の外連、いやサービスに比べたら大したことはない、タイミングだけの面白さだけど。それにしても「主要人物」ほど、ゾンビ映画において噛まれてもなかなかゾンビ化しないのと同様、サメにぱくっとやられてもなかなか死なないのには引っ掛かってしまうかな。
この映画で特筆すべきは、主人公ミア役のソフィー・ネリッセが「ぼくたちのムッシュ・ラザール」(2011)で先生に「白い牙」を貸すアリスだったこと。そうそうこの顔だ。近年も他の映画で見ていたのに気付かなかった。
「ギリーは幸せになる」(2016)のギリー役。
「ギリーは幸せになる」(https://t.co/AOAgs5n1ho)「テラビシアにかける橋」に続くキャサリン・パターソン作品の映画化。母親に会いたい一心で嘘をついたギリーの「なんで私の言うことなんて真に受けるの」に対するケースワーカーの「それが仕事だから」という返しがいい。
— yako (@yako802) 2017年11月7日
「クロース:孤独のボディーガード」(2019)のゾーイ役。「富豪の娘」が彼女。
Netflixオリジナル「クロース 孤独のボディーガード」最後まで見てしまった。富豪の娘に「今度は寝ない相手を」との言い分であてがわれたボディガードがノオミ・ラパスだったって話で、シャワー後のノオミが脇にスプレーする辺りから90分があっという間。このあっという間感がいい、そういう話だから。
— yako (@yako802) 2019年1月19日
次の出演作も楽しみだ。