第201回長崎寄席



春風亭べん橋「つる」
柳家喬太郎花筏
 (中入)
島弘幸(奇術)
柳家喬太郎文七元結
 (11/26・ひびきホール)


10か月ぶりの長崎寄席、この日は喬太郎独演会。福引では八幡屋礒五郎の七味唐辛子が当たった。
高座に上ってすぐのトランプ(米大統領)ネタの、「豊島区民は関係ない」「(名古屋に泊まった際に見たテレビ番組で)中京地方にはどんな影響がとは、大きく出たな」って、噺家さんとはそういう言い方をするものだけど、いや関係なくないよと思っていたら、まあこのあたりは探りで、どんどんホット、としか言えない感じになっていく。乗ってくると「(「ハルキスト」の話の最中)ハルキといっても角川じゃないですよ」なんてのがツボにはまり爆笑してしまった。彦いちのネタには、彦いちの側が他の落語家さんのことを言うのばかりに慣れてるから新鮮だった。


花筏」では、千鳥ケ浜の父親の「相手はそれでおまんまをいただいてるんだ」の辺りに、この噺では初めての妙な現実味を感じていたら、地方に仕事に行った際の実話が挿入される。ほんとに「現実」だった(笑)
今年初めての「文七元結」は枕無しの40分。意外な(喬太郎を聴いている、という最中においては意外じゃなく、当然の)セリフの数々で楽しませてくれる。長兵衛の「悪い病にかからねえように…(かなりの間)…かたわにならねえように」が印象的で、前段の佐野槌の女将の「もしそうなってもあたしを怨んでもらっちゃ困るよ、そういう商売なんだ」がふと思い出され、「人」が「物」であるということは「そういう商売」があるってことなんだ、としみじみ思ってしまった。