古今亭菊之丞「手紙無筆」「死ぬなら今」
柳亭こみち「小間物屋政談」
(7/3・湯島天神参集殿)
(諸事情により、中入後の菊六「薮入り」は観ず)
いわゆる前座噺がネタ出しされてるのを意外に思ってたけど、菊之丞も自身で突っ込んでいわく「二十年目の(笑)『手紙無筆』」。あちこちで遭遇してるのに、初めて聞く枕が多々。散々耳にしてるギャグもなぜか面白い。続けて「これだけでは…」と「死ぬなら今」。古典落語らしからぬ古臭さに時事ネタを振りかけて。地獄の寄席のギャグは鉄板で場内爆笑。談志が前座…というのはまさに「やるなら今」ってとこか(笑)
こみちさんは「この噺について調べてみたら、後味がよくないと感じる方が多いようで…とくに女性の方。今日は女性が多いですね(笑)」。そうでなくても自信の無いような口ぶりだったけど、フタを開けてみたら全然ちゃんと出来てた。大家さんの可愛い「悪役」ぶりもいい。お白砂での「死ぬなら今」ネタには皆大喜び。ただ時間の関係か、骨だけをなぞった感もあり。「女性に受けが良くない」というのは、(このバージョンだと)女の方は「愛してくれる」相手になびくのに、男の方は容姿を喜ぶからだろうか(笑)