SUPER8/スーパーエイト



公開二日目、ミラノ1にて観賞。
生まれて初めて映画館で観たのが「E.T.」ということもあり、謳い文句に惹かれて楽しみにしてた。予告編からは、たんなる列車つながりだけど「世にも不思議なアメージング・ストーリー」の「幽霊列車」を思い出してた。ルーカス・ハースが可愛くて、ビデオで何度も見たものだ。本作を観てみたら、列車の「模型」つながりでもあった(笑・模型は他にも出てきたっけ?)


冒頭の子どもたちの日常の描き方が、やたらてきぱきしてて却って乗れずにいたところに、あの列車事故。闇の中、近付いてくる光がいかにもスピルバーグでわくわくしたけど、その後にびっくり。全てがでかすぎ、音がキンキンして耳が痛くなってしまった。それに、全車両が脱線するほどの事故なのにあの人が生きてるのは何故か、軍隊があんなに早く到着したのは何故か、そのくせ車も資料も見つけられないのは何故か…とにかくこれ以降はなんで?なんで?と思うことだらけで、話に乗れなかった。


とどめにあのエイリアン!「子ども」と「エイリアン」はそれぞれ「居るべき場所」があるから、通じ合っても別れねばならない、でも「ココにいるよ」…というのがスピルバーグのロマンだと思うんだけど(今気付いたけど「幽霊列車」のようなほんの短編だってそういう話なのだ)、散々スピルバーグのイメージを重ねておきながら、肝心のそれ、あるいはそれと比べうる要素は放り投げられているので、がっかりしてしまった。


とはいえ「子どもが映画を作ってる」というだけで楽しいのは確かで、エンドクレジットの「事件」で気持ち良く見終われた。
一番心に残ったのは、事件の翌朝、いつものように大騒ぎの朝食を尻目に一人ニュースに見入るデブ君の背中。そう、こういう何でもない場面はいいんだけど、例えば主人公とエル・ファニングが一緒に母親のフィルムを見る「重要な」シーンの大味なこと、眠くってしょうがなかった。あんなロマンスなら、ないほうがいい。
犬の扱いも不満。最後、手をつなぐなんてベタな場面があるんだから、帰ってきた犬が駆け寄って吠えたっていいのに!