キック・アス



クロエ・モレッツの唇!キックアスを残して向かいのビルへ飛び移った後の赤い唇が目に焼きついた。マスクにつぶされ子豚ちゃんみたいになってる目元も可愛い。


キックアス(アーロン・ジョンソン)とヒットガール(クロエ・モレッツ)はどちらも魅力的なんだけど、終盤実際に絡んでくるまで、彼のパートと彼女のパートが全然ばらばらに感じられ、気持ちが乗らなかった。大勢の「ヒーロー」が絡んだストーリーは面白いけど、雰囲気がちぐはぐなもんだから、キックアスとマフィア、あるいはヒットガールとマフィアの話のどちらかを集中して観たいと思ってしまった。


冒頭、ヒットガールがチョコレートファッジを食べながら「子犬とお人形」について言う「冗談」、本音なのかな?と一瞬思った。本当は「バタフライナイフ」が欲しいと言うんだけど、あまりそうは見えず、つまりナイフや殺戮に対する愛着が感じられず、敵地に乗り込む際の音楽がアレなんだからそういう映画なんだろうけど、もっと楽しそうにやるのが好み。ジョーン・ジェットの曲が、とってつけたように感じられた。これも好みなんだろうけど、全体的に音楽がうるさかった。


私は「男」が「頑張って恋人を得る」よりも「魅力で女を惹きつける」方が好きだから、デイヴ=キックアスが「学校一の美少女」とくっついちゃうのが楽しかった。だってアーロン・ジョンソンだから!ただあの女の子はもっと明るくしてるべきだよなあ、ゲイじゃないんだ、それならセックスしよ〜って(笑)
デイヴが「おたく」である、あるいは「おたくの友達」を持ってる必要ってあるのかな?「友達のいない」クリスとの対比かなとも思ったけど、友達二人とのつきあいの良さって、とくに表れてなかったし。それに白ぽちゃメガネとくっついてた女の子の描写が、いくらなんでも都合よすぎて不快になった(笑)


クリスが一番美味しい役だよなあと思ってたら、ラストカットが彼だったので可笑しかった。マスクで強調される、口元の肉の憎憎しさが最高。