週末の記録



土曜の朝は、職場の同窓会で上京した父を送りがてら顔を見に行く。東京駅に10時の待ち合わせだったので、開店直後の大丸内のイノダコーヒへ。こんな時間のデパートは初めてなので、結構な人手に驚いた。陽のあたる窓辺のカウンターにて、色々喋りまくる。
1階の食品売場で、実家へのおみやげにルビアンのパンと満願堂の芋きん、うち用に堂島ロール系列のベビーモンシュシュのケーキ(「メロリー」と「パンプル」)を購入。ズコットみたいな形のオレンジの中にもフルーツがたくさん入っており、美味しかった。
いったん帰宅してから、岩波ホールへ「カティンの森」を観に行く。公開からだいぶ経つのにすごい混雑で、十分前に着いたら最後の数席だった。予告編に遭遇したブレッソンの「抵抗」が、観たことないけど、とても面白そう(岩波ホールによる作品解説)。
夜ごはんは白菜と豚バラの中華風蒸し煮、もらいもののさつまあげをあぶったの、スナップいんげんからしマヨネーズをつけたの。



カティンの森」…第二次世界大戦中、ソ連軍の捕虜となったポーランド軍の将校達が大量虐殺された事件を、アンジェイ・ワイダが映画化したもの。
死体、死体、死体…とても明解な映画だ。内容も、画面も。ちなみに観賞後、後ろのおばさま二人がラストシーンについて「何もあんなに見せなくてもねえ、一人か二人殺すだけでいいのに…」と話し合っており、そういう見方もあるのかと少しびっくりした。
前半、捕われたポーランド軍将校の上官による「勝つだけが兵士の仕事じゃない」「真の兵士になるか敗者になるかは君たち次第だ」なんて言葉がむなしい。ちなみにこの収容所のシーン、何段ベッドだってくらい高々と寝床が積み重なっており、イケアの倉庫みたいだった。その後、物語の中心人物である大尉は、モスクワから400キロ離れた「保養所のようなところ」に「珍しい客車」で運ばれ、後頭部を撃ち抜かれて死に、他の幾千の死体と同じく壕に投げ込まれる。
登場人物が多いけど、群像ものという感じではなく、色々な出来事が淡々と描かれる。敵に捕われる者、待つ者は希望にすがり、幾つかの再会があり、また意思を偽るよう強いられる者がいる。


日曜は、鈴本演芸場早朝寄席へ。2日続けて、私としては朝からすごい活動量(笑)
出演者は順に三遊亭たん丈「金明竹」、柳亭こみち「本膳」、五街道弥助「鹿政談」、三升家う勝「茶金」。たん丈の金明竹は、師匠の円丈が演る名古屋弁バージョンで、前フリも全て同じ。喋り方や仕草も師匠そっくりなのが、マクラで師匠の話をするもんだから、円丈を真似てる人が円丈の真似をするという、複雑なことになっている(笑)でも憎めない感じの人。目当てのこみちさんの与太は相変わらず可愛らしく、「鹿政談」(またパタリロを思い出しちゃうけど…笑)「茶金」など、こうした所ではあまり聴けない噺に遭遇して楽しかった。
秋葉原に移動して電化製品を見た後、新宿に戻り、和幸でとんかつのお昼。紀伊国屋で買い物、西武でお茶を済ませた後、ピカデリーで「サロゲート」を観る(満席のため回を遅らせた)。結構面白かった。感想は下に。