始めに、映画と関係ない話。
漫画「カムイ伝」には、昔少し接したことがあるだけ。映画を観る前にと、使用された部分「スガルの島」を掲載した単行本を買ってきた。読んだら、最初から全て読みたくなった。
- 作者: 白土三平
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/08/28
- メディア: コミック
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映画は日曜の午後、新宿ピカデリーにて観賞。一番大きなスクリーンが、そこそこ満員だった。
カムイを演じる松ケン始め、男のふんどし姿の大盤振る舞いにびっくり。テレビをあまり観ないので定かじゃないけど、この部分はとくに宣伝されてないようだ。淀川長治が「男と男のいる映画」で(日本ではキスシーンさえカットされる時代、何だったかな?とあるサイレント映画において)「女が男の胸を揉むという最もエロティックなシーンがカットされなかった」と書いてたのを思い出した。このことはよく思い出す。
話は戻って、スガルを演じた小雪も、戦うときは脱げばいいのに…と思ったけど、考えたら、固定されない胸が揺れると動きがすごく鈍るし、引きちぎられるように痛いから、漫画のあの描写は嘘っぽいものなんだろうか?筋肉質の人は違うのかな?
「スガルの島」は、「人を信じることができる/周囲の者を信じなければ生きていけない」漁師の半兵衛に、「人を信じることができない/信じなくても生きていくことができてしまえる」抜け忍のカムイが出会う話でもあると思ってたのに、そういう匂いが全く無くて拍子抜けした。そもそもカムイの、地に足着いた暮らしとは無縁の感じも表されてない。松山ケンイチは何を思いながら演じたことだろう?
前半、スガルとカムイが夜中に文字通り「一戦交える」のを、半兵衛(小林薫)がえらく間近で観てるシーンにまずがっかりさせられた。しかもその後「俺の大事な家族だから見逃してくれ」などと頼む始末。確かに「人にものを頼む」ことができるのは彼の特長だけど、無邪気すぎる。
アクションシーンも面白くない。自分は映画にどういうアクションを求めてるんだろう?と考えてしまった。
荒れ狂う海に浮かぶ舟が全然濡れていないのには驚いた。後日ツタヤに寄った際、何となく「白鯨」を借りてしまった。