言えない秘密


新宿武蔵野館に行った際、ロビーにこの映画の監督・主演であるジェイ・チョウ等身大パネルと撮影時着用の制服が飾ってあり、「カンフーダンク」の人だ〜(「王妃の紋章」ではいまいちだったけど、カンフーのほうは可愛かった)と興味を惹かれたので観てみました。


(以下ネタばれ気味なので、観る予定の人は読まないほうがいいかも)



音楽学校のピアノ科を舞台に、転入生のシャンルン(ジェイ・チョウ)と、「秘密」の曲を奏でるシャオユウグイ・ルンメイ)が恋におちる物語。
…なんだけど、ある瞬間で全てがひっくり返る(とある映画を思い出したけど、書くとネタばれになってしまうので書けない)。私はたまに見かける(たまに、だから偏見かもしれないけど)韓国や台湾のドラマの、登場人物のかまととぽい(死語だけど他に言いようがない)演技やメロドラマチックな音楽が苦手で、この映画の前半でもそれらにヤられて座席で小さくなってたんだけど、その瞬間からどちらも活きてきて、映画を観る楽しさを存分に味わえた。最後は「感極まって」泣いてしまった。


始まって程なく「シャオユウだけなぜ制服のスカートが長いのか」「髪の長いクラスメートはなぜあんな迷惑な行動をとるのか」という疑問がうまれるんだけど、その謎も一気に解ける(スカートの方は、最後のショットでまた崩れたけど・笑)


作中の演奏はジェイ・チョウによるもの。彼のピアノは、情緒があるというより力強くて魅せられた。ピアノバトルのシーンでカメラがピアノの内部に潜っていくのは、アジアのアクション映画ぽいなと思った(笑)その他、「君の手を握れるように」片手だけでの演奏、二人での連弾や背中合わせでの演奏など、若々しい遊びの数々が楽しい。


余談だけど、ほんのわずかながら教員を経験した身としては、シャンルンの父親の行動はちょっと許せない。卒業式の日にシャオユウを迎えに来たことについて。最後まで責任取れないなら、余計なことして欲しくない。