犬の話


BRUTUS (ブルータス) 2008年 3/1号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2008年 3/1号 [雑誌]


私は猫より断然犬派。すくすく育ったふうの、ほどほどたくましいのが好き。子犬や子猫にはあまり心惹かれない。露骨に男の趣味と同じだけど(笑)
人生でこれまで唯一飼った犬は、小学3年生のときに母親が受け持ちの子の家からもらってきた雑種犬。きれいな顔立ちで、しつけなかったこともあり馬鹿だった。道を歩くと、タバコの吸い殻を食べてむせたり、菓子パンの袋に鼻を入れて取れなくなったりしていた。可愛かったけど散歩はめんどうで、父の仕事になった。父は毎朝一番早く起きて、近所を歩いていた。今でもごくたまに、この犬が夢に出てくる。なにかの象徴なんだろうか?
それにしても、「犬のうんこを持ち帰る」なんて昔は考えたこともなかった。20数年前、愛知県の田舎じゃあ馬糞の山もあったし、うんこなんて落ちてて当たり前だった。


ブルータスの犬特集。私の犬体験は、都築響一のコラム「畜生道」に出てくる、いわゆる昔の犬の飼い方に近い。夕ごはんは余り物、身体は…たまに洗ってたけど。でも今の自分の生活には、それはそぐわないし、しようと思わない。少し進んだページのムツゴロウさんの「犬に幸せなんて抽象概念はないんです」で始まる文章が良かった。動物の飼い方なんて、飼う人の個性や環境により異なるのが当然だし、犬のしつけ…にせよ何にせよ、コツはあっても決まりはないと思う。