コンドル


数年ぶりに「日曜洋画劇場」を観た。ジェイミー・フォックストム・クルーズの「コラテラル」。最後の地下鉄のシーンで、なぜか練馬駅を思い出してしまった。それにしても24時間営業の地下鉄ってうらやましい。
トム演じる銀髪の殺し屋は、依頼主から受け取ったデータをタクシーの後部座席でチェックし、胸に二発、頭に一発の銃弾で標的を殺す。


違う殺し屋の話。前日に観たDVD「コンドル」で、CIAの下っ端職員を皆殺しにすべく派遣されるのはマックス・フォン・シドー。雨の中、道端に停めた車中で、標的が微笑むピンナップのようなモノクロ写真を取り出して名前にチェックを入れる。物語の最後にいわく、殺し屋は「楽な仕事だ」。


コンドル [DVD]

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一人生き残り、シドーから逃げ回るはめになるのは「スパイおたく」…にならざるを得ない境遇の…ロバート・レッドフォード。マンションのエレベータでの一幕にはやはりはらはらさせられる。
レッドフォードは、エントランスにたむろする若者たちを利用してシドーの銃弾から逃れる。我知らず彼を援護して歩くことになる集団の姿に、妙な言い方だけど、「ふるき良き時代のあたたかさ」のようなものを感じてしまった。
この作品が製作されたのは75年。出来たばかりのワールド・トレード・センターが何度か大きく写され、CIA内部の悪役?クリフ・ロバートソンのオフィスとなっている。
「ニューヨーク」といっても私は映画でしか知らないから、「東京」のようにひとくくりにできないのかもしれないけど、最近の映画と比べ、歩道があまりに閑散としているのに驚かされた。


ちなみに観始めたところで、同居人が「『幸せのレシピ』を見たとき、アーロン(エッカート)がレッドフォードぽいと思った理由が分かった」と言う。冒頭、モーター付き自転車?で出勤するレッドフォードの、ニット帽にマフラー、ジャケットという格好は、アーロン演じるニックに確かにちょっと似ていた。