「ビアトリクス・ポター―描き、語り、田園をいつくしんだ人」
- 作者: ジュディテイラー,Judy Taylor Hough,吉田新一
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2001/01/30
- メディア: 単行本
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新宿のジュンク堂のレジ近くに彼女のコーナーがあり、目にとまったので買ってもらった。半分ほど読んだ。当時の写真や彼女の描いた絵が満載で楽しい。
ビアトリクスの「自然を愛する心」はとても素直なものだ。例えば飼っている動物が虫ばかり食べていることに対し、友人への手紙に「エビのほうが美味しいのにね〜」などと書く。箱に入れたりヒモをつけたりして持ち歩いているわけだし、動物の立場に立ってみるとか、そういうことはしない(時代的なものもあるのだろうか?)。こういう人の行動力が、結局は「モノを言う」んだなあと思った。
映画でも描かれているように、彼女は本に使用する紙の種類や印刷方法、また見返しなどの装丁にこだわった。いわく「見返しは表紙と本文との間で読者が目を休める場所」。
私など、本を買ったら帯とカバーは外してしまうし、見返しの存在を意識することもめったにない。文庫に至っては読んだら本自体を捨ててしまうこともある。前書きや後書きは読まないし、中身もぐちゃぐちゃな順でつぶしていく。たまには本をモノとして楽しむということもしてみたいなと思った。