ラブソングができるまで


80年代に一世風靡したバンド「Pop」の元ボーカリスト、アレックス(ヒュー・グラント)は、人気歌手から曲作りの依頼を受ける。起死回生のチャンスだが、彼には詞が書けない。植木の水遣りに来たソフィー(ドリュー・バリモア)の才能を見込み、共作を依頼するが…



冒頭を飾る「Pop」のプロモは置いといて…その後に続く、いわゆる「あの人は今」的番組の出演依頼を受けるヒュー・グラントの表情や仕草が印象的。人の話を聴く様子が愛らしい男性っていい。シワシワになっても彼が主役を張る理由が分かる。
「元芸能人」の彼は常に胸元を開いた格好で、夕方や夜が似合う。太陽の光の下ではツライ。でも、半ばムリヤリ連れ出された朝のベーカリーで、明るい窓を背に座った姿も、見慣れれば、それはそれで良い。続けてポップソングの素晴らしさを説くくだりには、普通にがんばってきた男の人の、普通の良さを感じて、あったかい気持ちになった。


ピアノの下で朝を迎えたヒューは、マネージャーからの電話に、下がジーンズの上半身ハダカ姿でベランダに出て喋るんだけど、それなりに鍛えた二の腕と胸板に続くたるんだお腹がちょうどいい具合だった。
そしてその午後、彼の遊園地での公演に同行したドリューの、身内側から出演を見守る姿の可愛らしいこと。俗っぽく悪く言えば女房面、なんだけど、その笑顔を見ていると、仲良くなった相手のことを愛しく思うのって当たり前だと、改めて思わせられる。
それにしても、話をしてセックスして、互いに「合う」と感じるって、素晴らしいことだ。


最後にヒューは「ラブ・アクチュアリー」のラストと同じ抱っこスタイルをする。私も実はこの格好が好きで、それには結構ガタイが良い相手でないと難しいから、だから大きい人が好きってのもあるのかも。もっともヒュー・グラントの場合は、支えきれるかちょっと不安なとこがいいんだろうけど…(笑)


途中「ネバーエンディング・ストーリー」が流れるシーンがあるんだけど、ヒューの歌ばかり聴いてたもんだから、リマールの声はやはり華があったなあと思った。