自分自身が年末進行に突入しようという中、原作&映画をしみじみと。2度読んだ原作の印象が抜けないまま観たので、どうしても比べてしまい、映像に違和感を抱いてしまった。DVDになったら再度、じっくり観たい。

まず受けた印象は、「90年代ぽい」「セットが安っぽい」。
パーティでの「イイ男」との出会いの場面にはずっとジャミロクワイが流れてるし(新曲だけど・私も好きだけど)、ファッションショーの舞台裏ではblack grapeが流れる!(大好きだった、懐かしい)
セットについては、例えば、メトロポリタン美術館での「白一色のパーティ会場」なんて、どんなんだろう?と楽しみにしてたのに、出てこなかったばかりか、ディレクターのナイジェルいわく「たんなるファッションを超えた」美を扱っているはずの「ランウェイ」主催のパーティ会場が、すごくださくて、びっくりした。「社員食堂」も、原作だと各コーナーにシェフが付いてるのに、映画では、そのへんの大学のカフェみたいなかんじ。
さらに、原作では、社員は皆、腹出しまくりの「すごく寒そう」なファッションなのに、映画では、オシャレながらも結構ぬくぬくしてて、拍子抜けしてしまった。先輩アシスタントのエミリーのウエストが細く強調されてたのは、イメージ通りだったけど。彼女が一番、見てて面白く、友達になりたかった。バリエーション豊かなアイメイクを見ているうち、日によってメイクが変わらない、いわゆる一般人(勿論、マスカラ塗る程度の私も)の方が、楽しさをみすみす逃してるような、そんな気がしてきて。「睫毛を埋めるようなアイライン」なんて、バカじゃんと(笑)
冒頭のミランダの登場シーンは楽しかった。原作読んで、映画版「オペラ座の怪人」のカルロッタの入場シーン(お輿に乗って運ばれ、空からドレスが降ってくる)みたいなのを想像してたけど、そこまでテンション高くなかった。もっとめちゃくちゃでもいいように、思ったんだけど。帰宅途中に「ズーランダー」観たくなったよ。
全体的には、長い話をまとめただけあって、全てが駆け足なので、主人公アンディの魅力も、アン・ハサウェイの顔(とくに好みというわけじゃないけど)に頼っているように感じられてしまった。だって、アンディの魅力というか、この話の面白さは、「主人公が何かにつけて色々思う」ところなのに、映画じゃあ、そういうの描くヒマ、ないもんね。それに、はじめのうちは、髪梳かせよ〜歯磨けよ〜そんなスカート履くなよ〜とイライラさせられるし。
男性キャラも魅力に乏しいというか、だって、「8ドルしたチーズ」を、あんな真っ黒こげのグリルサンドにしちゃうし!あれが得意料理だなんて。
ちなみに二人の今後について、私は、いわゆる「遠距離恋愛」になるけど、彼の方が「なんとかやっていこう」と考えてる、と受け取ったんだけど、同行者は、彼女が彼に着いていく(もしくは、彼がそれを望んでいる)と受け取ったようで、そこんとこは、陳腐な言い方だけど、性差なのかな〜と思った。
売れっ子作家のクリスチャン(サイモン・ベイカー)といちゃついてるアンディを目撃した友人のリリーが「すごい顔」をするシーンにはびっくり。なんてイヤな友達だ。あんまり異様な表情なんで、アンの背後に天変地異でも起こってるかと思った。ちなみに原作の彼女は男好きで、友達には大変なりたいが、一緒に住みたくはない。
結局アンディはクリスチャンと一夜を過ごすんだけど、そう、仕事がんばったら、神様からあれくらいのご褒美はもらわないとね。翌朝、シーツから覗く、アンディのトゥーリングが可愛くて、クリスマスにもらってもいーかも、と思ってしまった。私は指が短いから、似合わないかあ。でも、原作では、靴がきつくて階段昇るのにも涙目、というような描写が多いんで、そっちのアンディは、あんなの、してないんだろうなあ。
見ていて落ち着かなかったのは、国民性の違いなんだろうけど、アンが、ミランダに対して、書類などを片手でひょいっと渡すこと。私は目上の人に対してじゃなくても、プライベートでも、物を渡すときは、両手を添えるようにしている。遠くの人に渡すときは、届くはずのないこっち側の手を伸ばすアクションさえ試みる。礼儀というより、そうしないとどうにも気持ちがわるい。