最近のお買い物2


松田洋子赤い文化住宅の初子

赤い文化住宅の初子 (F×COMICS)

赤い文化住宅の初子 (F×COMICS)

私が持ってる彼女の単行本は「薫の秘話」のみ(何度も読んだ!)。先日書店でコレみつけて、面白そうだったので買いました。母に先立たれ、父に失踪され、兄と二人で文化住宅に暮らす女子中学生・初子のお話。
初子の顔、とくに目の表情がとてもよく描けていて、わー変わったなー(当たり前だ、10年も経てば)と思いました。
彼女が「赤毛のアン」はおかしい!と語るところや、インスタントラーメンの銘柄が「辛酸ラーメン」(「辛」のもじり?)だったりするところは「薫」と同じ。だけど、ラスト(この物語のラストであって、この先どうなるかはわからないけど)に甘い救いがあってびっくり。カウリスマキの「浮き雲」を劇場で観たときを思い出しちゃった…


高橋源一郎「読むそばから忘れていっても」

岩館サイトで教えてもらって購入。
20年間の漫画エッセイの集大成…といっても、あとがきに本人も書いてるように、80年代のものと00年代のもので、真ん中はすぽっと抜けてる。既刊のものとかぶって収録されてるのも結構あります。
真夜中の弥次さん喜多さん」連載終了直後のしりあがり寿との対談&全単行本解説も。そうそう、初期の作品に見られるパロディ、私も好きなんだよなあ。風木とか笑えるんだ。



(「夜明ケ」(ASIN:4592131355)収録の「ハーイ!ラブラブ」より)


岩館真理子の「えんじぇる」が好きで毎晩寝る前に読むという女性の話で、しかし彼女は大島弓子は好きではない、なぜならモノローグばかりだから、それに対して「えんじぇる」には他人との会話と関係がある、というくだりがあるのですが、私は今でこそ大島弓子も好きだけど、昔は苦手だったので、なんとなく判る。岩館真理子のほうが泥臭いというか、地に足ついてる感があるんだよね。「他人との会話」というのは、いまの「アマリリス」にも通じるとこあるかも。