Uボート 最後の決断


潜水艦映画大好き!公開も残り一週間になったんで、出かけてきました。→公式サイト
(金曜の昼間だったから…かどうかわかんないけど、お客さん5人位しかいなかった)
冒頭早速ソナーの音が響いてくるんだけど、これまでの潜水艦映画に比べてやけにキンキンしてるように感じて、落ち着きませんでした(潜水艦映画のほとんどは自宅で鑑賞してるから?)。クライマックス頃には慣れたけど。



第二次世界大戦下の大西洋。米軍の潜水艦ソードフィッシュ独軍Uボートの魚雷を受け大破。生き残った乗組員8名は捕虜として拘束された。
しかし両軍乗組員を乗せたUボートも、伝染病の蔓延や米駆逐艦の攻撃により、本国帰還が危うくなる。艦長ユナス(ティル・シュヴァイガー)は米軍チーフのネイト(ウィリアム・H・メイシー)に対し、協力してアメリカを目指そうと持ちかける。
(以下の文章は、映画の結末に触れています)


この映画の前半では、ドイツ側とアメリカ側が交互に描かれます。めまぐるしいくらい。よって、冒頭十分ほどの間に、主な登場人物の顔をアタマに叩き込むことをお勧めします。
…といってもアメリカ軍は全員制服+中に白シャツ、ドイツ軍は私服なんで、カンタンに見分けつくんだけど。ちなみに両軍ともにムキムキ担当の人がいて、彼等だけはランニング姿(笑)
でもってラストシーン、米軍の収容所に入ってる独軍副艦長クレマー(トーマス・クレッチマン)は清潔な制服+白シャツ姿。アメリカ風になっている。


私にとっての潜水艦映画の面白さのひとつは、こちらの敵である「相手方」の潜水艦や駆逐艦にも乗組員がいるということ(当たり前だけど)。広い海をバラバラにゆく幾多の共同体のこと考えたらしみじみしてしまう。魚雷の照準を合わせる画面になると、あああの中でも皆がんばってるんだなあとドキドキする。だから、さほど話に出てこないクルーたち(この映画なら、最後にUボートを救助する米駆逐艦とか)にこそロマンを感じてしまう。あの人たちはこれまでどうやって来たんだろう?
たいていの映画では敵味方ともに描かれるけど、この映画では、ドイツ側、アメリカ側をほぼ公平に、加えて主人公?である米軍チーフ(ウィリアム・H・メイシー)の家庭での様子まであっけらかんと描いてくれるんで、私としては少々、ベールまくられすぎ…といったかんじ。
とはいえ、潜水艦の描写はやっぱり面白かったです。潜望鏡がぐんぐん出てくる様子をスクリーンで見るだけで楽しい。艦内は当然小汚い…わりには、あまり息苦しさは感じられなかったけど(やっと浮上してハッチが開いたシーン、もっと大仰にしてほしかった!)
乗組員も色んな顔の人がいて良かった。
ウィリアム・H・メイシー、私はいまだに「ブギーナイツ」のあのイメージなんで、主役で(米軍艦長より年上で、一人だけ結構年がいっている)がんばってて新鮮でした。
独軍副艦長のトーマス・クレッチマンはかっこよかったなあ。「戦場のピアニスト」ではデコ出してたせいか心に残らなかったけど…。いま他の出演作調べてみたら、彼が高層ビルをよじのぼる「クライマー」というの、山づいてる今、観てみたい。さっそく探してみよう…