あの日に帰りたい


髪が伸びてきた。ショートを脱するのは数年ぶり。夏にはお下げにしたい。
でも私は、「後ろ髪をふたつに分ける」ことがいまだにできない(ギザギザ、あるいはゆがんでしまう)。分けるだけでなく、髪をどうこうするってことができない。せいぜいピン留める程度。
高校生の頃はセミロングのソバージュで(「東京ラブストーリー」の時代)、よく編み込みなどしてたのですが、自分ではできず、朝ゴハン食べながら母親にやってもらってた。ちなみに後頭部が見えないからできないわけではなく、たとえ他人のでも、できない(笑)ぱっぱと髪を結ってくれる友達が必ずまわりに一人はいたもんだけど、ほんと、尊敬しちゃう。その後もずっと、髪をいじるときは誰かにやってもらってる。
内掛けから手が出てきて着付けを手伝ってくれる、というのは「小袖の手」だっけ?あれみたいに、支度するときにおかあさんの手、が出てきて髪を分けてほしい…


よく晴れた休日、昔好きだった人と一緒に出かけたところに行くはめに(「人と」は「ところ」に掛かる)。はめにってのもへんだけど、私にとってはずっと、思い出の場所だったので。そのとき履いてたブーツさえ、今でもしつこく覚えている。
行ってみたら、なんてことなかった。眺めも、初めて見るかのようだった。
その人は私に執着しなかったので、だから好きだったのかなあ、と思うけれど、あれほど私を守ってくれ、また守らせてもくれ、それでいてちょっと遠いかんじのする人は、もう何年間も現れない…
自分のせいで(具体的には「家に帰ってこない」「他の人との関係を認める」など…)関係を壊してしまったことは、今でも後悔しているけど、でも、どのみちいつかは破綻してたのかなあとも思う。